スポット勤務の実態 その①

 典型的なスポット勤務は健康診断でしょう。医師の間でも人気のある案件です。特に春や秋は健康診断が頻繁に行われるシーズンに当たり、非常勤医師の需要が急激に高まります。健康診断で求められるスキルはそれほど高くないため、医療機関としても新米の医師であろうがベテランの医師であろうが、応募してくれる医師を歓迎します。また応募する医師同士を比較しても、年齢、スキルの程度は様々で、需要と供給が合致していると言えます。健康診断を担う医師のほとんどはスポット勤務で働いていますが、人間ドック等では定期非常勤の形態で従事する医師もいます。いずれにしても従業する曜日、時間帯に関する自由裁量を特徴とするため、女医や高齢医師がこぞって応募する様相を呈しています。

 健康診断は企業や学校が年に数回、地域の会場やオフィスルームを借りて行うのが一般的です。こちらで従業する場合はスポット勤務という扱いになります。他方、人間ドック、クリニックで随時行われている健康診断であれば、定期非常勤医師が担っています。業務内容は、問診、聴打診、視触診等が中心なので、ブランクのある医師でも問題なくこなせます。但し企業の健診にはオプションが付けられることもあるので、その場合は有機溶剤等を用いた特殊な検査が行われることもあります。

 人間ドック、健診センターは、内視鏡検査、マンモグラフィ、子宮頸がん細胞診等にも対応しています。これらの検査を目的に人間ドックを利用する被検者もいるため、人間ドックの案件では消化器内科、婦人科の専門医が優遇されることもあります。病院での一般的な診察とは異なり、病状を訴える患者を相手にした仕事ではありませんから、医師が気楽に従業できる数少ない案件でもあります。